建設構想案QA
新市民ホール建設に関する市民からのご質問について、
私たちの考え方を一覧化しました。
縄野光孝(再建連絡会代表、我孫子市民フィルハーモニー管弦楽団)
2018.10.10掲載
【ホールの必要性】
Q:箱物は時代遅れと言われて久しいが、今さらホールを建設する意義がどこにあるのか。

A:明確な目的もなく多目的ホールを建てていた時代はすでに終わっている。子どもから高齢者までが快適に利用できる文化都市我孫子に相応しいホールの必要性はむしろ高まっている。

Q:我孫子市も少子高齢化が急速に進んでいるが、そのような状況でホールは不要ではないか。
A:少子高齢化だからこそ、子どもや高齢者にやさしい施設をつくり、幅広い世代の人たちが互いにコミュニケーションを取れるような場を提供すべきではないか。

Q:どれだけ多くの市民が新しいホールの建設を望んでいるか疑問。本当に市民はホールの再建を強く望んでいるのか。
A:音楽・文化関係者、学校関係者など多くの市民から新しいホールを望んでいるとの声を聞く。財政負担への懸念はあるが、ホールの必要性は議会も認識している(「市民会館早期再建に関する要請について」の陳情は市議会全会一致で承認されている)。地元で音楽・文化活動を楽しみたい市民は多いと感じている。

Q:旧市民会館も1,000人の聴衆を集められる企画は年に数回しかなかった。1,000人規模のホールを建設して利用者が見込めるのか。
A:隣接市のホールは老朽化しているものが多く、人々が集いたいと思える魅力的なホールがほとんどない。子ども、高齢者、障害者、妊婦などにも使い勝手の良いホール(エレベーターの位置や点字ブロックなどに配慮するなど)を建設し、魅力的な公演が開催されれば、多くの利用者が期待できる。また、エスカレーターやロビーでくつろげる椅子などを多く設置することなど、新しいホールならではの便利さを追求することも必要だと考えている。

Q:良いホールで演奏会を聴きたい人たちは、都内へ出向くのではないか。
A:都内の音響の優れたサントリーホールは我孫子市からは1時間半かかり、良い演奏に触れたくとも出向くのを断念している高齢者も多い。地元に良いホールがあれば、市内のみならず近隣市からも高齢者を含む多くの来場者が見込めるし、近隣であれば高齢者も足を運びやすいと考えている。

Q:施設の機能をホールに限定して、建設費を安くしてはどうか。
A:新ホールは、文化都市を象徴する施設・文化拠点である必要があり、ふだんから多くの人が集うような場にしていくことが重要で、そのためには機能を限定すべきではないと考えている。

【財政負担】
Q:市の財政状況を考えるとホールの建設は無理ではないか。

A:ホールを建設する場合の財政負担については、他の財政支出との兼ね合いもあり、本当に必要なものへの支出の見極めが重要と考えている。

Q:少子高齢化を考えると、福祉や介護施設の充実に予算を振り向けるべきではないのか。
A:元気に遊ぶ子ども、若々しい気持を維持して健康的に長寿を楽しむ高齢者など、この街で暮らすことに喜びを感じられる施設こそ求められるのではないか。

Q:新しいごみ焼却場でも起債が見込まれ、市の財政を圧迫することが懸念されるが、新ホールの建設は文化施設整備基金への積立(現在約6.6億円)が必要な建設資金(約40億円と見込まれる)に達するまで待ったらどうか。
A:旧市民会館が閉鎖されてすでに10年以上が経過している。この間、我孫子市の貴重な文化的土壌が失われてきていると感じており、すでに待ったなしの状況だと思う。

Q:ホールの使用料収入は維持費を賄うほどは見込めず、市の持ち出しが多くなって財政を圧迫してしまうのではないか。
A:ホールは文化都市の象徴であり、相応の支出をともなうことは必然で、その支出に相応しい施設にすることが重要だと考えている。

Q:高稼働率が見込めなければ結局維持費がかさみ、お荷物になってしまうのではないか。
A:ホールの稼働率を高めると同時に、ホールに多くの人が集うようにすることが大切で、市の賑わいを象徴するような施設にすれば、維持費も相応と評価されるのではないか。

Q:市の財政で賄うのは無理があるので、民間の資金を活用するようにしてはどうか。
A:市でも様々な方法を検討していると聞いており、民間の活力を生かせる方策も検討対象となっている。

【優先度】
Q:市民生活に直結し、耐用年数を迎えるごみ焼却場の建設が優先されるのではないか。

A:ごみ焼却場は必要だが、それが街の魅力にはつながらない。安全で快適な魅力ある街づくりにホールは必要で、優先度は高いと認識している。

【ホールの活用(既存施設を含む)】
Q:駅から近いふれあいホールでも客席数が551あり、これを活用することで十分なのではないか。

A:ふれあいホールはスポーツ施設兼用で音楽ホールではない。音楽その他の演目をそれに相応しい形で上演できなければ真のホールとは呼べないし、文化の発信拠点にもならない。文化都市我孫子にホールがない状況は「異常」ととらえるべきである。

Q:ふれあいホールをはじめ、アビスタ、湖北公民館ホールなどの施設があり、これらを有効活用することで、大きなホールは不要なのではないか。
A:これらの施設にはそれに相応しい催しが考えれるので、それに活用していけば良いが、1,000人規模のホールがないと上演演目にも制約が出る。大きなコミュニティが意識できるような施設でないと、市の文化レベル向上に結び付かず、市の活性化にもつながらないのではないかと考えている。

【建設場所/方法/交通の便】
Q:隣接市と提携して新ホールを建設してはどうか。

A:柏市と共同で建設するとの案もあったが、両市とも独自にホールの建設(修繕)を進めることで現状この案の実現性はなくなっている。

Q:手賀沼周辺に建設することで、手賀沼の景観を損なうのではないか。
A:手賀沼は我孫子市のシンボルでもあり、周辺に建設されることになれば、その景観に相応しい外観/設計とするのは当然と考えている。

Q:市の構想案の有力建設候補地点は駅から遠いので、利用が不便ではないのか。
A:交通手段に工夫が必要となるが、施設が魅力あるものであれば、それがハンディにはならないと考えている。

Q:駅近くに建設ができないなら、建設しない方が良いのではないか。
A:駅近くに建設することが理想だが、ゆったりした敷地に施設を建設することも施設の魅力につながるのではないか。

以上
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